中途入社社員インタビュー

プロセスフローを徹底的に考える作業は、
困難でありながらワクワクします

電機計装部 桑野貴浩

転職のきっかけは技術者的な好奇心から

前職は乳業メーカーのプラントを立ち上げる部署に在籍していました。私が任されていたのは、全体の工程を俯瞰して見ながら管理するマネジメント業務です。その中で、「技術者としてもっとプロセスフローの設計に深く関わりたい」という想いが強くなってきた事が、転職を意識するきっかけでした。
もう一つ私を転職へと突き動したのが、粉体技術への純粋な好奇心です。アイスクリームの製造過程で、ココアパウダーが牛乳にうまく融解せず、苦労した経験があります。時間的ロスが大きいモーターを使って撹拌する手法よりも、私は他に良い方法があるのではないかと考えを巡らせ、粉体の粒度と沈降速度をコントロールして改善するという手法にたどり着きました。粉体について思考を重ねたことで、粉体技術に対する興味が芽生えていきました。
転職を決意してからは、粉体技術とプラントエンジニアリングを強みにしている企業を探しました。その中で日清エンジニアリングへの転職を決めたのは、会社の理念・業務内容と社員の言葉からある種の「泥臭さ」「真面目さ」を感じ取れたからです。

プロセスフローには設計者の思想が現れる

“プロセスフローには設計者の思想が現れる

私が所属する電機計装部で行なっている業務は、プロジェクトの中での電気工事・制御ソフトに関する積算見積・仕様決め・工事監督・試運転立上げなどです。その中でも、プロセスフロー設計、制御ソフトを主に担当しています。念願叶った形なので、充実した日々を過ごしています。プロセスフロー設計には設計者の思想が必ず現れます。使い勝手が良くて、異常が出た際も製品に影響を与えない、このように設計に頭を悩ませる作業が、私はとても好きです。
設計だけでなく、プラントの立ち上げなどで現場に出ることも少なくありません。時には現場にいる個性の強い職人さん達と連携を取りながら、長ければ半年から1年ほど現場に張り付くことになります。そこで見た一つ一つの課題と頭を捻って愚直に向き合っている社員の様子が、入社前にイメージしていた通りで安心しています。

豊富な実績がある会社だからこそ得られる新たな刺激

日清エンジニアリングには、食品工場以外にも医薬品や電子材料などプラント建設に豊富な実績があります。私が入社3ヶ月目で担当したのは大手化粧品メーカーのプラント建設でした。今まで食品を中心にやってきた私にとっては初めての分野です。特にアルコールを多く使用するため、引火の危険性が高いです。そのため、爆発を防ぐという意味の「防爆」という観点で、設計しなければいけません。特殊で複雑な工程ですが、社員間で多くのノウハウが蓄積・活用されているので心強く感じました。新しい経験を積むことで新たな視座を獲得でき、私にとって大きな財産になっています。このような環境の中で、コンタミ(異物混入)させないフローを徹底的に考え抜く作業は困難でありながら、とてもワクワクしました。さらに、その時考えたフローが別の工場でも採用されることになり、大きな自信になりました。

いつか感動してもらえる仕事を

いつか感動してもらえる仕事を

仕事というのはお客様の想像を超えないと感動してもらえないもの。私がフローを考えるときの指針は、「いつか感動してもらえる」です。例えば、万が一のリスクへの対応にコストがかかってしまうことは、お客様に喜ばれることはほとんどありません(笑)。それでも、本当に必要な事項に関しては引き下がらずに粘り強く提案をし、会社もそれをバックアップしてくれます。日清製粉グループの経営理念は「信を万事の本と為す」。その言葉の通り信頼に重きを置いている会社であり、それが社員にまで浸透していると感じます。私自身と会社のベクトルが一致していることは働く上でとても重要な事だと思います。

IoTやAI技術を駆使した今までにない新しいアイデアが楽しみ

長期的な目標は、海外でプラント事業に携わることです。日本的なプラント設計の考え方は海外でどう受け入れられるのか、日本と海外はどう違うのか、純粋に興味があります。それから、粉体を興味が持ったことを、このインタビューまで忘れていました(笑)。今は液体プロセスフロー設計を極めたい気持ちが強いですが、粉体プラントにも挑戦したいです。
目の前の目標としては、新たな技術も取り入れて、よりお客様を感動させられるプラントの提案をしていきたいです。今後は、IoTやAIなど新しいテクノロジーを活かして今までなかったようなアイデアが出てくると思います。さらに日清エンジニアリングを発展させ、実家の両親の耳にも名前が届くような会社にしたいですね。社会に貢献していきたい気持ちもあります。まずは、事故を起こさないこと。使いやすいこと。コストを下げること。地道に自分のやるべき職務を集中して全うすることが、結果的に社会を豊かにする事だと私は信じています。