用語解説

サイロ(silo)

サイロ(silo)とは?

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サイロと言えば、北海道の牧場風景でよく見かける牧草などを詰め込んで発酵・貯蔵する容器を連想するが、ここでは粒体や粉体をバラ状態で貯蔵するたて型の貯蔵建築物のことをサイロと称する。
産業や用途によってビン(bin)、タンク(tank)、ホッパー(hopper)、バンカー(bunker)などの呼称で呼ばれており、その区別に明確な定義はないが、比較的大型の容器をサイロと称している場合が多い。(写真1は、直径7~9m・高さ38mの円筒たて型鋼板製サイロ36本で構成されており、穀物を約4万トン貯蔵することができる。)
サイロは農業用の穀物倉として建設されるようになり、普通倉庫に比べ設置面積当たりの貯蔵量が大きく、穀類だけでなく石炭、砂利、セメント、鉱石、肥料などの工業方面にも用いられている。

  • 写真1 穀物貯蔵用サイロ(十勝グレーンセンター株式会社提供)
    写真1 穀物貯蔵用サイロ(十勝グレーンセンター株式会社提供)
  • 写真2 本船からサイロへアンローダーにて荷揚げ
    写真2 本船からサイロへアンローダーにて荷揚げ

サイロの形状

サイロの主な形としてホッパー式(図1)と平底式(図2)とに分かれ、さらに単独で自立している単サイロかサイロ間の空間を貯蔵に使用する群サイロ(図3)、水平断面が円形か矩形かの区別もある。
又、ヘリコイダイルサイロ、アトラスサイロなどの特殊型サイロもある。

図1ホッパー式 図2平底式 図3群サイロ

集合体の配置例として、正方配置(図4)、千鳥配置(図5)がある。

図4正方配置 図5千鳥配置

サイロの材質

サイロは多種の素材でつくられているが、最も広く普及しているのはコンクリート製サイロと鋼板製サイロである。
コンクリート製と鋼板製とではそれぞれに優劣があるが、一般的には穀類を貯蔵する直径が5~10m程度のサイロにおいては鋼板製が殆どであり、石炭を貯蔵する直径が40mを超える超大型サイロではコンクリート製が採用されている。

サイロの工法

コンクリート製サイロについては、旧来の打ち継ぎ式工法に加え、スライディングフォーム工法、さらにプレキャストコンクリートを積み上げて結合していくプレファブ工法なども実施されている。
鋼板製サイロについては、旧来の板積み工法に加え、パネル積みないしブロック積み工法があり、接続法も溶接式とボルト式とがおこなわれている。
現在では穀類サイロの多くが鋼板製溶接構造であり、地上で予めリング状に組んだ側壁を積み上げていく方式をとっている。

  • 写真3 建設中の鋼板製サイロ
    写真3 建設中の鋼板製サイロ

サイロの耐震性

地震や機械類の振動に対する強度、すなわち耐震性もサイロにとっては重要な事項である。高さが直径の3~5倍もある細長いサイロは、地震によってその強度が決定されるため、慎重に検討がなされなければならない。
コンクリート製サイロはせん断構造物であり、地震荷重によってホッパーとサイロ壁、屋根とサイロ壁などの継ぎ手部や、断面が急激に変化している部分にクラックが発生しやすいため、設計時から施工時に至るまで細心の注意が必要である。
鋼板製サイロはせん断・曲げ構造物であり、地震荷重によってサイロ壁に曲げ圧縮荷重が作用し、大きな水平力が作用すればサイロ壁が座屈を起こすこともある。また、溶接部やボルト結合部が地震力によりクラックや緩みが生じることもあるため、注意して設計・施工がなされなければならない。継ぎ手部を中心にしてサイロ壁に変形がみられる場合も多いが、地震力によって変形(座屈)した後は大幅に耐力が低下するため、耐震性の算定には十分な配慮をする必要がある。

プラントエンジニアリング:大型サイロへ

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