ニュースリリース

熱プラズマ法による「亜酸化銅ナノ粒子」の製造に成功
~電子回路基板の高性能化、小型化に対応~

当社は、市場の成長が著しいスマートフォンやタブレットに多く用いられている電子回路基板の高性能化、小型化に対応するべく、「亜酸化銅ナノ粒子」の製造に成功しました。

【開発の背景】

近年は、スマートフォン、タブレット等に使用される電子回路基板の高性能化、小型化が進んでいます。それに伴い電子回路の微細化の要求が高くなり、金属ナノ粒子を用いたナノインクによるインクジェット印刷技術やスクリーン印刷技術が研究開発されています。
現時点では、銀ナノ粒子が多く採用されていますが、微細な配線に電流を流すと金属原子が移動して断線や隣接する配線にショートするリスクがあるため、配線の径や間隔に限界がありました。また、ここ数年は、銀の価格が高騰し、代替材料が求められていました。当社では、こうした問題を踏まえ銅ナノ粒子の研究開発を進めてきました。
これまでは、銅ナノ粒子は大気中で酸化しやすいことから、一般的には保護剤等を添加した溶媒中でしか製造できませんでしたが、保護剤は製造過程で不純物となるため、導電性(電気を通す性質)の低下の要因となり、実用化が困難でした。このたび当社では、課題となっていた耐酸化性に優れ、還元雰囲気で容易に金属銅になる「亜酸化銅ナノ粒子」を開発することに成功しました。

【亜酸化銅ナノ粒子の特徴】

  • 銀ナノ粒子に比べ、マイグレーション(微細配線内で電流により金属原子の移動が起こり断線、ショートすること)耐性があります。
  • 酸化物であるため大気中でも安定しており、還元雰囲気下で容易に金属銅となるため印刷用インクの原料として取扱いに優れている。
  • ナノ粒子であるため、還元雰囲気中の低温焼成が実現でき、電子回路基板の熱による損傷を抑えられる。

【今後の展開】

IC等の回路基板に使用される配線材としての市場規模は今後拡大するものと見込まれており、「亜酸化銅ナノ粒子」が超微細配線用の印刷用インクとして採用が進めば、スマートフォンやタブレットの高性能化、小型化に対応できることから、積極的に展示会等で紹介していく予定です。

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